2014年3月21日金曜日

彼とニッカと荷揚げ




愛想のいい彼は、いつもバカにされる。

ふくらんだスボン、通称ニッカを履いただけで

人から目線を合わせてもらえず

うどん屋さんのおばちゃんにも偉そうにされていた。

本当は賢いし、誰よりも優しい。

誰もしたがらない、誰もがイヤがることを

彼はやってのける。

大卒を必要としない場所で、大卒がなんで働いているのか質問されると

彼は笑顔で答えていた。

「現場の仕事がしたくてたまらなかったんです。
 僕は、強くなれて嬉しい。」


ガリガリだった頃の彼は、今のマッチョな体を見たらさぞかしビックリするだろう。


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