愛想のいい彼は、いつもバカにされる。
ふくらんだスボン、通称ニッカを履いただけで
人から目線を合わせてもらえず
うどん屋さんのおばちゃんにも偉そうにされていた。
本当は賢いし、誰よりも優しい。
誰もしたがらない、誰もがイヤがることを
彼はやってのける。
大卒を必要としない場所で、大卒がなんで働いているのか質問されると
彼は笑顔で答えていた。
「現場の仕事がしたくてたまらなかったんです。
僕は、強くなれて嬉しい。」
ガリガリだった頃の彼は、今のマッチョな体を見たらさぞかしビックリするだろう。
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