好きな画家は?と聞くのは愚問だろう。
本物を見れる機会が少ない中で
本当に好きになるなんて、難しい。
美術館以外にもアートは溢れてる。
作家だけが、良い絵を描けるとは限らない。
写真の絵は
NYで出会った
ホームレスのお爺さんが描いた絵だ。
俺を描いてくれと
葉巻をくわえてポーズをして
額に大きな傷があり
ゴッホみたいな顔をしていた。
これは違うと何度も描き直しを言われ
最終的にわたしの絵は
抗菌ジェルでグシャグシャになった。
その抗菌ジェルは
ケース本体に穴があけられ
紐を通して不衛生なものへと変化して
腰に携帯されていた。
お爺さんに紙を渡すと一心不乱に描きはじめて
描いた線をジェルでグシャグシャにした。
描いたあとも、お爺さんは興奮していてコーヒーを
地面にぶちまいて指でなぞり絵を描いて警察に注意されていた。
この絵をみると
お爺さんの頭の中に入ったような気分になって
胸騒ぎがする。
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