思い出が小さな箱につめられていく。
なるべく小さいものと思っていたけれど
「ほんま、いらんやん」
と思うものばかり
思い出して、もっていきたくなる。
ある日、彼がアルミ缶をプレスした
30キロもあるキューブを
家に持って帰ってきた。
これが子犬だったら
どんなに良かっただろう。
汁は毎日漏れて臭うし
尖ってて危ないし
重くて全く動かせない。
大量に積まれたコレがあまりにもキレイで
どうしても、ほしくなったそうだ。
同じ人間なのに
キレイの価値観がこんなにも違うなんて。
おじさん達が一生懸命集めた
洗われていないカン達を
彼が2000円で中国の方から買う。
工場の人は親切に
一緒にどれがいいか探してくれ
女の子も良かったら探すよと言ってくれたそうだ。
あんなに邪魔だと思ったのに
美しいモノの上位にプレスがいる。
大きな思い出は、小さな箱には収まらない。
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