2015年4月24日金曜日

プール






4月の桜がポップコーンみたいに可愛く咲きはじめた頃、仕事を辞めた。

それから2週間後プールに出掛けた。

あそびのプールなら、スパプー。

だけど今回は違う。

自分を変えるための、市民プール。

どっちも考えたことも行ったこともなかった。


とにかく緊張してた。


プールが好きなわけでも、

泳ぎが必要な年齢でもない。


なのにプール。


とにかく恥ずかしくて

脇と太ももが隠れる変な水着を買って

度入りレンズのゴーグルまで買って

泳ぐ気合いはとにかく十分だった。



勝手の分からない着衣室で既に

メガネ代わりにゴーグルをかけて

マトリックスみたいな自分のキモさに負けそうになる。


着衣室を出てすぐムアっと広がる熱気の渦に一歩踏み出したら

そこはもうすでにプールで棒立ちになる。


どのレーンで泳げばいいのか分からない不安を


クロールをしてもう先に泳いでいる彼が打ち消してくれた。



プールに入った途端、緊張がほぐれた。



プールは、巨大なゼリーみたいだった。



プールに来ている人をみたら


健康のために来ているブヨブヨのオバさんと

4月なのにもう夏に着る水着で頭がいっぱいのギャルが2人が

ゆったり歩くコースをねり歩いている。


ここのプールは、なんだか続けれそう。
















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